どうもショウタです。
僕は2022年の夏(11月〜翌年4月)にオーストラリア最南の州タスマニアにてファームジョブをしていました。
ファームで働いていた当時、色々な求人を見かけましたが、ファームジョブは大きく分けて2種類
- 時給制ジョブ
- 歩合制ジョブ
この2種類があります。
ファームジョブというと一般的には農業のことを指しますが、ここではセカンドビザ取得のためにワーホリメイカーが働く「リージョナルジョブ」とさせていただきます。
どちらも一長一短、メリットとデメリットがもちろんありますので、どちらがいいのか、
経験者としてどちらがおすすめか、といった点をこちらでご紹介していきたいと思います。
※この記事は私が実際にファームで働いていた2023年4月当時の経験をもとに書いております。コロナ以前やそれ以降の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
時給制と歩合制
読んで字の通りですが、オーストラリアには時給制のファームと歩合制のファームが存在します。
・時給制の仕事は以下の通りです。(例外もあり)
室内で仕事をするファクトリージョブ(ミートファクトリーやフルーツパッキングジョブ)
レタス/トマト/アボカドなど野菜を栽培・収穫する仕事
・歩合制は以下のような仕事
フルーツピッキング(ブルーベリーやチェリー、ストロベリーなど)
※稀にレタスの収穫などでも歩合制を敷いているファームがあるようですが、上記は主な分類になります。
時給制と歩合制の違い
時給制ジョブの人たちは働いた時間✖️最低時給をもらう仕事で、
歩合制ジョブの人たちは採った果物、野菜の量に応じて報酬を受け取るという仕事。
人によって向き不向きがあり、私は時給派、私は歩合派、といったように分かれておりました。
時給制ジョブであれば1時間あたりの金額が保証されているという安心感があるものの、人より頑張っても給料は変わらないので、頑張ろうというモチベーションにつながらないという点が挙げられます。
一方で、歩合制ジョブの場合は、時給に換算すると最低時給を下回る可能性があるものの、自分の仕事の出来によっては、時給換算$30,$40以上の金額を稼ぐことができるという夢を持って働くことができていたという側面があります。
その日の作物のコンディションによっては時給$10なんてことも、、
正直、これに関しては好みの問題になります。
なんだよここまで読んで損したよ、何が好みの問題だ、、!
そう思ったそこのあなた、確かに最終的には好みの問題ですが、まだ早まらないで。笑
皆さんがどちらか選びやすいようにここからさらに噛み砕いていきます。
コロナ禍の前と後で変わるファーム事情
さて、先述した時給ジョブと歩合ジョブの関係ですが、コロナ禍以前は上記の通りでした。
しかし、昨今のウイルス騒ぎによってオーストラリアの農業は深刻な人手不足に陥り、その様相も大きく変わっていきます。
ワーホリや出稼ぎ労働者を頼りにしていたファーム事業は特に大打撃。
国境が開くと同時にオーストラリアに入ってくる多くの人にファームに行ってもらいたいオーストラリア政府が掲げた施策が
「歩合制でも最低時給分は保証してあげなさい」
ということでした。
つまり、歩合制の欠点であった場合によっては時給を下回る金額しか稼げない、という点が解消されたのです。
いいとこ取りの仕事爆誕
「歩合制でも最低時給分は保証」という魔法がかかったことによって、時給制・歩合制論争の様子が変わり、
歩合制ジョブだったとしても最低時給は保証され、さらにたくさん収穫ができれば時給以上に稼げる
正直夢のような、「いいとこ取り」の仕事が爆誕しました。
今まで歩合制で働きながらも上手くピッキングができず、時給換算$10で働いていたような人たちが救われた形となりました。
歩合制ファームの弱点がなくなったかのように思われる、新しいオーストラリア政府の施策ですが、これにも大きな落とし穴がありました。
新制度による弊害
それは、時給ジョブと比べて歩合制ジョブの方がクビになる可能性が高くなった、ということです。
なぜか?
答えは簡単です。
時給を下回る労働しかしない人を雇い続ければ続けるほど、会社にとって赤字が膨らんでいくから。
です。
元々歩合制のファームはその人が取ってきた分に応じて給料を支払っていたので、時給換算$15分払おうが$50分払おうが、その分フルーツや野菜を採ってきてくれるので彼らが赤字になることはありませんでした。
そんな中で$10分しか稼いでこなかった人に最低時給$26.73も払っていたらどうなるでしょうか?
1時間あたり約$16の赤字です。1日8時間労働とすると$16✖️8時間=$128も一人当たりの赤字が出てしまいます。
これはファーム側にとっては深刻な問題ですよね。笑
なので、3,4日連続で時給分を越えられないピッカー(労働者)たちは容赦無くクビにされることがあります。
僕たちが以前働いていたチェリーファームでも5日間連続で最低時給分を下回っていたピッカーが一斉にクビになっていました。
最初の数日は慣れていないこともあり、ファーム側も多めにみてくれていますが、平均一週間を過ぎたあたりから容赦無くクビ宣告を受けることになります。
稼げるピッカーには最高のシステム
以上のことから、以前はワーホリセカンドビザの日数稼ぎのためだからと、最低時給を下回る金額の金額てフルーツピッキングをしていた人たちも、今は下回ったらすぐにクビにされてしまうので、なかなか日数をカウントできないということになってしまっています。
一方で、この制度、たくさんピッキングできる人からしたらとてもいいシステムですよね。
なぜなら、いっぱい稼ぎたい日、やる気のある日はとことん頑張って時給$40以上を目指すのもよし、やる気のない日、作物のコンディションが悪くてたくさんピッキングができなくても最低時給は保証されているので、安心
その日の気分に応じて働き方を変えられる、一定の労働者には良いシステムなんです。
最終的なおすすめは、、
さて、ここまで時給制と歩合制、そしてコロナ後の歩合制のあれこれについてお話ししてまいりました。
ここまで読んでいただいた方は、ある程度ご自身の中で、自分は歩合制で限界に挑戦する!という方や、時給制で何かに追われることなく仕事がしたい!という方、分かれると思います。
僕のおすすめはというと、
時給制をオススメします。
理由はいくつかありますが、
時給制でも十分稼ぐことが可能。
2023年7月1日から最低賃金が改定されてカジュアルの最低賃金が$29を超えました。
$29で決められた時間(例えば7,8時間)働くだけで結構な額の金額を稼ぐことができます。
加えてファームは田舎なので、そんなにお金を使う場面もありません。
時給制でも十二分にお金を稼ぎ、そして貯めることができると思います。
歩合制はストレスとの戦い
僕が歩合制ジョブをしていた時、
常に頭の中で、
今何箱で、後何箱しないといけない。
今の1時間あたりのペースだと時給下回りそうだからペース上げないと、、
など常に時給を下回らないようにすることとの戦い。
そして下回り続けている場合、いつクビ宣告を受けるかわからない緊張感があり、あまり気持ちがいいものではありませんでした。
時給制の仕事に変えた後は、そういったストレスもなく働くことができたので、余計にそう思うようになりました。
ファクトリージョブなどの室内職が時給制
歩合制のほとんどはファームジョブであり、外仕事なので、雨や嵐の日はお休みになることが多いです。
そうなると安定して働くことができず、結果週3日とかの週も出てきます。
一方で、僕が最後に働いたポテトのファクトリーでは屋根も壁もあるので、雨が降ろうが、槍が振ろうが基本的に仕事はあります。そのため、安定して仕事をすることができ、セカンドビザのためのデイオフカウントも取得しやすかったです。
何より、夏の日差しから屋根が守ってくれることがとても嬉しかったです。
まとめ
以上のことから、僕は時給制ジョブをオススメします。
が、ここまで読んでいただいて、「いや、それでも僕はガッツリ稼ぎたいんだ!」という方がいらっしゃいましたら、
あなたは歩合制ジョブ向いていると思います。笑
実際稼いでいる人は時給$40を超えていますし、時給で稼げる金額とは雲泥の差があります。
まさにオーストラリアンドリームだと思います。
経験談として時給$40以上と謳っている方はたくさんいますが、それでもファームの上位5~10%くらいなものでした。
歩合制でたくさん稼げた日には、夢のオーストラリアライフがあなたを待っています。
どちらを選択される方にも参考になれば嬉しいです!
次回は僕がタスマニアでしていたチェリーピッキングの詳細についてご紹介します!
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